権限譲渡で働き方を変えようよ

pharmasahiroです.

生産年齢人口の健康と仕事のバランスを改善するために(?),
「働き方改革」が以前より叫ばれ,
官民問わず諸々,その政策の是非はさておき色々な取り組みがあるように思います.
医師の18%、23人過労死ライン超える 月80時間、救急対応で労働過酷
医師「過労死ライン」超え15% 秋田県医師会調査
働き方、一律規制に限界も 医療の現場から

働き方改革とはつまり,
「どんな仕事を自分たちがするのか or やらないのか」
を洗い出して,整理して,
必要あらば,然るべき権限と責任とを添えて(ここ重要),
他の人に自分の仕事を任せる,
といったことを取り決め,実行することなのではないでしょうか.
いわゆる,「権限譲渡」というものです.

さて,我々医療の世界ではどうでしょうか.
相変わらず,「これは◯◯の仕事であってお前の仕事じゃない」的な発言が,
残念ながらいまだにはびこるっているように思います.
(あくまで感覚.悪しからず)

ですが,本当に医療の世界でも働き方改革を断行するのであれば,
例えば,少なくとも薬剤師と医師は次のような権限譲渡をしても良いのではないでしょうか.

・医師から薬剤師へは処方権の譲渡(独立処方権の拡大)
・薬剤師から非薬剤師スタッフ(例えば調剤事務?)へは調製権の譲渡
(いわゆるテクニシャン制度の導入)
(”調剤”権ではないですよ)

これを実現することも本腰入れて考えて欲しいと私は切に願っております.

当然,懸念すべきこともあるでしょう.

まず医師としてはそれまで専売特許(?)であろう治療の大部分を薬剤師もできるようになるのですから,当然一部から(?)反発はあるでしょう.

ただし,カナダでもイギリスでもすでに薬剤師の独立処方権が確立し,それによって(代用ではありますが)患者のアウトカムが改善していることも報告されていることから,薬剤師の処方権獲得が殊更日本だけの特殊な事情だけではないはずです.
カナダの薬剤師に与えられた特別な権限
カナダでは薬剤師が処方、その経緯は?
イギリスの薬剤師・理学療法士の処方権
薬剤師に処方権で高血圧コントロールが有意改善

次に薬剤師側の懸念事項として,
もしテクニシャンの調製行為を許した場合,
保険点数の調剤技術料は(大幅に?)削減されることが容易に予想されます.
なぜなら,「国家資格がない人間でもできる」と言うことを公に認めるからです.

技術料とは「そう簡単にできない」からこそ高い値段がつくんです.
それを担保しているのが薬剤師という国家資格です.
それを非国家資格保有者に明け渡すのですから,当然その代償も受け入れて然るべきでしょう.
こうなると処方箋調剤だけで喰ってきたいわゆる門前薬局なり調剤だけ薬局(OTCなし薬局)はかなりの痛手になりそうですが,そこはもう調剤報酬だけに無様にしがみ付くのではなく,
いい加減受け入れようよとしか私には言えません.

「物事を変えて,状況をより良いものにしよう!」,「抜本的改革を!」なんて言葉がもう随分と陳腐に聞こえてしまうやもしれませんが,いつの時代だって変化は必要です.
変えようと,そう言うからには,
「新しいことを行う」よりもまず,
「今まで当然のようにやってきたことをやめる or 代わりの人間に引き継ぐ」
ことも必要なのではないでしょうか.

今日はここまで.
それでは▽