二日酔いの予防や治療って,結局何かいいの?

pharmashairoです.

すっかり暑くなってきた今日この頃,
ビアガーデンが始まるなど, 夏にむかってまっしぐらなのでしょうかね.
(梅雨がこれからやってくるのを忘れるくらい暑い…)

さて, そんな暑い日にはさっさとお風呂に入って風呂上がりのビール!なんて考えてしまい,
そしてついつい飲みすぎて翌朝がしんどい…
頭痛, 吐き気, 食欲不振…いわゆる「二日酔い」ってやつです.
もうなんども経験している二日酔い,
(いやそれ自体がおかしいよちゃんと学べよ節酒しなさいよなんてツッコまれそうですね)

なんとか防いだり, また最悪二日酔いになってしまったとして,
早く治す方法はないのでしょうかね.

というわけで, 今回の記事のテーマは「二日酔いの予防と治療方法」です.

Googleで「alcohol hangover pmc」で検索(二日酔いもhangoverというのですね)

【見つけた論文】
Interventions for preventing or treating alcohol hangover: systematic review of randomised controlled trials.
BMJ. 2005;331(7531):1515-8.
Pittler MH, Verster JC, Ernst E.
PMID: 16373736
PDFはこちらより.

この論文は二日酔いに対してどんな予防 or 治療方法があるのか, その効果の検証も含めてシステマティック(=系統的)に論文を集めているようです.
どこぞの日本語で書かれた怪しいサイトよりはましなことが書いているのかな, と思って読み進めて見ましょう.

Two authors (MHP, EE) independently assessed the quality of trials.
2名のレビューアがそれぞれ単独で論文を集めて, その質を評価しているようです.

結果をざっと抜粋すると,
そこそこ質の良い(つまり少なくともランダム化比較試験であり, 対プラセボで, 二重盲検化してある)の論文が8つ該当.
ただし, 介入方法が異なるためメタ分析はせず(というかできず).

結果が統計的に有意であった8つの論文の介入方法は以下の通り

・γ-リノレン酸1000mgを飲酒前に飲む
・チョウセンアザミ(Cynara scolymus)の抽出物960mgを飲酒前に飲む
・仙人掌:シャボテン(サボテンの一種, Opuntia ficus-indica)の抽出物1600IUを飲酒前に飲む
・乾燥酵母750mgを飲酒後に飲む
・トロピセトロン(セロトニン 5-HT3受容体アンタゴニスト, 本邦未承認)5mgの服用
・プロプラノロール160mgを飲酒2時間前に服用(これは本邦では未承認の使用方法)
・トルフェナム酸(Tolfenamic acid, 消炎鎮痛薬, 本邦未承認) 200mgを飲酒前後で服用
・フルクトース(果糖) 1g/kgを飲酒後に摂取

…うわー胡散くせー(笑)

とはいえ, 一応上記のようにそれなりにしっかりと組んだ(であろう)臨床試験データのようですし,
胡散臭いからと行って現場で使えないとは一概にはいえないでしょう.

ただ, 日本では承認されていない物質や薬の使い方をしているので,
正直あまり使えそうにないんじゃないかと思っております.

怪しいサプリメントなどに手をだすより打倒な方法が, 世界にはあるにはある

という理解でよろしいでしょうかね.

ちなみに, 日本で知名度の高い二日酔い予防方法の一つであるウコンですが,
その有効成分であるクルクミン,
アルコールと同時に投与されると,濃度依存的にアルコール性肝障害を増悪させるそうです.
(モデルマウスでの研究, Phytother Res 2012;26:1857-63 PMID:22422620
つまり,
「お酒にウコン」はむしろ身体には有害である可能性があります
(おいマジかよ…)

やっぱり,

年齢と体調に合わせて
無理なく節度のある飲酒を愉しむ

ということに落ち着くのでしょうか.
(それが難しいのですが…)

今日はここまで.
それでは▽