トマトジュースで血圧が下がる?

pharmasahiroです.

先日,とある某ショッピングモールに買い物に行った際,妻より
「トマトジュースがめちゃ安い!買いだめしよう! !」
と言われ,某◯ゴメの食塩無添加トマトジュースを10本(!)ほど購入しました.

…重かった…orz

さて,自宅にて済ませた買い物を整理していたのですが,その某カ◯メトマトジュースにこんな記載があったんです.

血中コレステロールが気になる方に / 血圧が高めの方に

…ほほう(キラリ)

今回はこのネタで記事を綴って見ましょう.

とりあえずここでは手始めに,まず血圧から調べてみましょう.
Googleにて「tomato juice consumption blood pressure pmc」で検索

【見つけた論文】
Lycopene supplement and blood pressure: an updated meta-analysis of intervention trials.
Li X, Xu J.
Nutrients. 2013;5(9):3696-712.
PMID: 24051501
PDFはこちらより

【論文要約】
P: 成人30代から70代までの,正常血圧もしくは降圧治療中の患者
E: リコピンサプリメントを投与
C: プラセボの投与
O: 収縮血圧(上の血圧; SBP)および拡張期血圧(下の血圧; DBP)
T: 介入試験のメタ分析(ランダム化していないものも含まれる):統合した研究数は6,試験期間は4週から16週間

【結果は何か】
・収縮期血圧はプラセボ群と比較して5mmHg弱ほど低下する
The overall pooled estimate of the lycopene treatment on SBP was −4.953 mmHg (95% CI, −8.820, −1.086, p = 0.012).
・拡張期血圧については有意差なし
・サブグループ解析では12mg/日のリコピン摂取で収縮期血圧が有意に下がる

Figure 2. および Table 3. 参照

【批判的吟味】
・評価者2名が独立にデータ収集→評価者バイアスはなし
・英語論文かつ出版されたデータのみのメタ分析→出版バイアスがある可能性
・介入試験のみのメタ分析ではあるが,ランダム化と非ランダム化を合わせている→元論文バイアスがあるかもしれない
・異質性バイアス→I二乗統計量で検定:58.5%と中等度の異質性あり(結果が覆る余地もある)

【論文を読んだ後はどうする?】
リコピン摂取が上の血圧低下と有意に相関するようです.

なんだ,どうやら「血圧が高めの方に」という文言はあながち虚偽では無いようですね.

ただし,血圧の値とはつまり代用のアウトカムであり,それが本当に血圧が高いとによって引き起こされる心臓病や脳卒中が減ることにまで寄与できるのかは,この論文だけではわかりません.

それに,5mmHgという数値の微妙さ…これくらいの血圧値はもう誤差のようにも思います.
(自分で患者さんなどの血圧を測ったことがある方ならわかると思います.結構数値の確認は恣意的です)

リコピンもトマトジュースからではなく,サプリメントとして(カプセル剤で)投与していることも引っかかります(トマトの味を感じることなく摂取している)

まぁとはいえ,妻がせっかく買ったものですし,飲まないという選択肢は僕には無いような…

個人的にはトマトは大好きですし,まぁ,あまり気にせず飲みますね.

引き続き,トマトジュースとコレステロール値,もしくは心臓疾患や脳卒中などの関連についても調べて追って記事にしましょう.

今日はここまで.
それでは▽