高齢者の低血糖の頻度はどれくらい?

pharmasahiroです.

昨日はブログの更新ができませんでした…
気を取り直して,また一歩ずつ進んで行こうとおもっております.

今回はこのネタで.

高齢糖尿病患者での低血糖,使う薬剤によるとは思うのですが,
果たしてどれくらいの頻度で起こってしまうのでしょうか.

さて,では始めます.

Googleにて「elderly hypoglycemia pmc」で検索

【見つけた論文】
Survey of Hypoglycemia in Elderly People With Type 2 Diabetes Mellitus in Japan.
Fukuda M, Doi K, Sugawara M, Naka Y, Mochizuki K.
J Clin Med Res. 2015;7(12):967-78.

日本の開業医の先生方が執筆された論文でしょうか.
こう言った本邦での報告は有難いですね.

【論文要約】
P: 15,892 T2DM patients (age, 74.2 ± 6.3 years; diabetes duration, 12.8 ± 8.9 years; HbA1c, 7.0±1.0%) 患者背景は本文Table. 1を参照
E: –
C: –
O: The frequencies of hypoglycemia in the last 1 month or 1 year recognized by physicians and experienced by patients

Specialized questionnaire survey forms were distributed to both of physicians and patients.
医師の低血糖状態の診断と患者の低血糖症状の体験を別々に調査しているようです.

質問票にある28の症状の有無をもって低血糖の有無を判断しているようです.
本文Fig.1参照

【結果は何か?】

アウトカム 医師が認識したもの 患者の症状体験
直近1ヶ月間の低血糖 7.8% 15.5%
直近1年間の低血糖 10.4% 21.1%

*Fig.3を基に作成

低血糖と関連がある症状としては冷や汗(cold sweat)がもっとも相関しており,次いで空腹感,その次がめまいとなっております(fig.4, fig.5参照)

また,使用薬剤としては圧倒的にインスリン使用が低血糖の発症と相関があり,次いでSU剤(ここまで有意),そしてglinide(ただし有意差はなし)と言った結果です(fig.6参照)

【論文を読んだ後はどうする?】
高齢患者さんでの低血糖,直近1ヶ月でも10%ほど生じているという結果にびっくりしております.しかも,医師が直接確認したことよりも,患者の体験の症状数の方が多いというところがこの論文のキモになっているようです.(隠れ低血糖)

つまり,医師が診断できていない低血糖や,もしくは患者がはっきり自覚できていない低血糖がありうると論文では結論付けております(めまいがまさか低血糖とは思っていない,など).

今後,患者さんには「低血糖」という露骨な言葉よりも,めまいや冷や汗(暑くもないのに汗がでる?),お腹がよく空く感覚などがないか,もっと言葉を選んで,かつ丁寧に確認する必要はありそうですね.

今日はここまで.
それでは▽