ワルファリンとバルプロ酸との併用は安全なのでしょうか?

pharmasahiroです.

「ワルファリン投与中の患者さんで,偏頭痛の予防としてバルプロ酸が投与された場合,なにか注意すべきことはないか.あるとしたらどの程度気をつけなければならないのか?」

今日はそんな疑問について考えてみます.

添付文書上は併用注意「ワルファリンの作用が増強する恐れがある(アルブミン結合を競合して遊離型薬剤の割合が増えるため)」とありますが,さてもっと詳細かつ「現場で使える」情報は無いのでしょうか.

Google 検索:「valproate warfarin 」

幾つかヒットあり

Major Interaction between Warfarin and Na Valproate: A Case Report
Journal of Pharmaceutical Care 2014. 2(4):183-185.
Bizhan Kouchaki, Ebrahim Salehifar, Ghasem Janbabai, Ramin Shekarriz, Mahasti Babaeian
http://jpc.tums.ac.ir/index.php/jpc/article/download/69/69

このケースレポート(症例報告)では,

P: 15年前から偏頭痛に悩まされ,バルプロ酸ナトリウム400mgを1日2回に分けて服用している48歳女性が
E: 深部静脈血栓症を発症し,再発予防のためにワルファリン5mgの1日1回服用を開始したのですが,
C: 併用前と比較して

なんと

O: PT-INRが8.3にまで上昇

という症例でした.

( ゚д゚)!!!

思わず,どこが併用「注意」やねん!とツッコミたくなるほどです.

本邦での報告はどうでしょうか.

残念ながら,Google scholarで「バルプロ酸 ワルファリン」と検索しても,症例報告レベルでの記事を見つけることはできませんでした.

もっとも,他の症例報告の論文中に言及があるものもあるため,一部知っている人間の間では既知の知識のようです.

いやはや

身近で頻繁に使われる薬剤だからこそ,もっと飲み合わせには注意しなければならないということを痛感しております.

患者さんには,「出血傾向が強まるかもしれません.もし歯茎からの出血や鼻血,トイレでの下血や紫斑などが出た場合は迷わず受診して,血液のサラサラ具合を調べて貰いましょう」と伝えるのが肝要ですね.

さすがにINRがここまで上昇したら,一時休薬になりそうですが…

今日はここまで.
それでは▽

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