JJCLIP_#50 配信メモ / 雑感

JJCLIP_#50
バセドウ病の治療はどんな薬をどれくらい投与すると良いのでしょうか?

配信中に得られた追加エビデンス:

  1. チアマゾールの(稀な)副作用である無顆粒球症は用量依存的
    Takata K, Kubota S, Fukata S, et al. Methimazole-induced agranulocytosis in patients with Graves’ disease is more frequent with an initial dose of 30 mg daily than with 15 mg daily. Thyroid. 2009;19(6):559-63.
    https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19445623
  2. チアマゾール誘発性無顆粒球症は定期的な採血による白血球モニタリングで早期発見・早期対処が期待できる
    Tajiri J, Noguchi S, Murakami T, Murakami N. Antithyroid drug-induced agranulocytosis. The usefulness of routine white blood cell count monitoring. Arch Intern Med. 1990;150(3):621-4.
    https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/2310281
  3. 妊婦のバセドウ病患者への治療ではチアマゾールよりもプロピルチオウラシルの方が催奇形性のリスクが低い
    Yoshihara A, Noh J, Yamaguchi T, et al. Treatment of graves’ disease with antithyroid drugs in the first trimester of pregnancy and the prevalence of congenital malformation. J Clin Endocrinol Metab. 2012;97(7):2396-403.
    https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22547422
  4. 慢性的なストレスが女性におけるバセドウ病の発症リスクとなりうる
    Yoshiuchi K, Kumano H, Nomura S, et al. Psychosocial factors influencing the short-term outcome of antithyroid drug therapy in Graves’ disease. Psychosom Med. 1998;60(5):592-6.
    https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/9773763
  5. 喫煙は甲状腺障害の発症リスクになる
    Vestergaard P. Smoking and thyroid disorders–a meta-analysis. Eur J Endocrinol. 2002;146(2):153-61.
    https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/11834423

またこれ以外にも,バセドウ病患者は精神的に不安定になりやすい(? / 文献はあとで確認します.すみません)などの意見も頂戴いたしました.

シナリオでの仮装患者の心配事(関心ごと)にある,チアマゾールによる無顆粒球症の発症リスクですが,UpToDateには次のように記載がありました.

Drug-induced neutropenia and agranulocytosis
チオナミド療法(例えば、メチマゾール [MMI]、プロピルチオウラシル [PTU]、)による顆粒球増加症の罹患率は、0.2~0.5%の範囲である 。1件の研究では、無顆粒球症は、40mgを超える用量のMMIを服用している高齢患者においてより頻繁であったこれと比較して、PTUの有病率は用量に依存しなかった。別の報告では、ほとんどの症例は、治療開始後3ヵ月以内に発生した。しかし、これらの知見は、チオナマイド誘発性無顆粒球症の発症が用量、年齢、治療期間、またはチオナミドへの2回目の暴露とは無関係であることを日本の研究が発見したことから、一様ではない。これらの投薬を受けている患者の白血球数のモニタリングの価値に関して論争が存在する。

予防とスクリーニング
概要 – 薬物誘発重症好中球減少症または無顆粒球症のリスクが高い稀少な患者を検出する効果的な方法はない。早期検出を可能にするために白血球数および白血球差をモニタリングすることが、クロザピンおよびチオナミドのようないくつかの薬物レジメンに用いられている

知らないことを自覚して,勉強できる伸びしろを見つけることが愉しくて仕方ありません.

本日も非常に勉強になる抄読会と相成りました.
ご視聴してくださったみなさま,
改めて,御礼申し上げます.

今日はここまで.
それでは▽

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