薬で筋肉が溶けるかもしれないって,それって頻繁に起きるのでしょうか?

今日のネタは脂質異常症治療薬であるスタチンについて.

脂質異常症に対するスタチンの効果(心血管イベントの抑制など)は割と確固たるもので,それについては今回は取り上げません.
(まぁこれも諸説あって,取り上げるのも重要ですがそれはまたの機会に…)

さて,そんなスタチン,横紋筋融解症という副作用がしばしば問題になります.

オウモンキンユウカイショウ…と小難しい言葉ですが,
平たく言うと

「筋肉が溶ける」「筋肉が痛み出す」

ってことです.

Σ(・□・;)

ってなってしまった方も当然いらっしゃると思います.
そりゃあ筋肉が溶けるって,そんな副作用がある薬なんて飲みたく無いわ!

と思ってしまっても無理も無いと思います.

ここ数年での週刊誌でも,スタチンは危ない薬だから飲んじゃいけない!なんて医療否定の記事も多々あります.

そんな怖い副作用である横紋筋融解症ですが,
ではどれくらいの頻度で起こるのでしょうか?

DynaMedによると,その頻度は

「10万人に対して3-4人 / 年」

と言う頻度だそうです.

…意外と低そうですね.パーセントで表すと0.003-4%/年.

こんなに低い値なら,例えば名古屋では一年間で交通事故に巻き込まれたり,または自ら事故を起こしてしまう可能性の方が高いように思います.

確かに起こってしまった場合は早急な対応が必要な病態ではあるものの,
そう神経質に怖がることも無いのかなとも思います.

(交通事故が怖くて車には絶対乗らない人はそう多くは無いですものね)

また,このスタチンの副作用はノセボ効果(逆プラセボ効果)なんじゃないかとう報告も今年出ました.

http://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736(17)31075-9/fulltext

ノセボ効果,または逆プラセボ効果とは,平たく言うと

「薬を飲むとこんな副作用があります」

と言われると,その薬とは関係なしに(一部誤植がありますが割愛)
身体に対して有害な事象が起こることです.

スタチンによる横紋筋融解症は確かに薬が原因で起こる副作用ですが,

服用前に横紋筋融解症があると教わった場合と,教わらなかった場合と比較して,

筋肉の痛み(本当に横紋筋融解症かどうかは別として)の発生頻度に差があったそうです.

この論文は有料ですが,どこかで一度購入して読んでみたいものですね.

今日はここまで.

いつになくとりとめのない文章ですみません.

それでは,また明日.

追記:
スタチンのノセボ効果についての論文
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26318980

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27254275

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27578103

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25694464

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26575138

 

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